2017年10月15日 (日)

ポーの一族 春の夢

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萩尾望都大先生の不朽の名作『ポーの一族』の続編が40年ぶりに刊行されました。

コミックスにまとめられて発売されたのは7月半ばで、
勿論、すぐに購入しておりましたが、
お察しの通り、それからズルズルと少しずつ読んで、やっとこさここで御紹介することになりました。(w

『ポーの一族 春の夢』

初めて前作を読んでからでも20年~30年くらい経っていて、
もう内容なんて完全に忘れてしまっていてもおかしくないのですが、
それこそ昔話や童話くらいのレベルで記憶に残っている『ポーの一族』は、
本当にそれくらいの名作だったのだな、とあらためて思います。

そんな大名作の続編を40年も経て描くなんてことが本当に可能なのだろうか?

本当は読みたくなかったけど、萩尾望都大先生を信じて、読むことを決意しました。

まずはもうゾンビなんか古い、これからは吸血鬼だ、とホラーマニアたちが思っていた時期だったので、
このタイミングで出して来たところは編集者の時代を読む嗅覚が鋭かったのだと褒めたいところです。

さて、
今回は、第二次世界大戦の時代、イギリスの郊外に疎開して来たブランカというユダヤ人少女と兄弟一家を主軸にして、
エドガーとの交流を描いています。
その生と死の入り混じった時代設定を持って来るだけでも流石なのですが、
戦争の悲劇なども描きながら、ポーの一族とその同族の存在など、壮大なスケール感をこの一冊にまとめあげた手腕は見事としか言えません。

個人的にはファルカが空間を移動するくだりはリアル路線を推したい身からするとやり過ぎていて気になりましたけど、
エドガーたちの神秘性は保持されておりましたので、目を瞑ります(w

このようなドラマティックで、スケールの大きな物語の続編を読めたことに感謝します。

それこそ萩尾望都などほとんど歴史上の作家くらいのイメージですが、
これほどの作品が描けるほど未だに現役バリバリなのは、
もしかしたら…彼女はポーの一族なのかも知れません…。

ファンならずとも一読の価値のある一冊でした。

絶品です。





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2017年10月 5日 (木)

血の轍

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押見修造氏の新作『血の轍』第1集を読んだ。

『ぼくは麻理のなか』を絶賛したすぐ後に終了し、
いつもあと一歩欲しいところで完結してしまう惜しい作品が多いので、
今回もなんか不安ではありますが、
なかなか今回も期待させられる内容でした。

中学生の男子が主人公で、
過保護気味の母親との関係性を今回は選んだようです。

すぐに読めてしまうのでそれ以上書くとネタバレになるので難しいのですが、
そこに親戚やら学校での恋話なんかもいろいろ混ぜて、
思春期の少年の揺れを描く模様です。

まぁ、内容は読んでもらうとして、
この物語の展開のゆったりとした時間の流れがなんともこの時代には珍しい気がしたので、
今回御紹介しました。

ガチャガチャバタバタ展開する漫画が多い中、
こういう落ち着いた作品は貴重だと思います。

勿論、事件的なものが起こるんだけど、
日常の風景が活きているからこその盛り上がりをみせるんだろうなぁ。

やっぱりいま目が離せない作家さんですね。




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2017年10月 1日 (日)

団地ともお

団地妻かーーーーーーーーーッ!!!!!Img_6325





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2017年9月24日 (日)

悪魔を憐れむ歌

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梶本レイカ『悪魔を憐れむ歌』第1巻を読んだ。

最近、1巻くらいではどう転ぶか判らないので、
オススメ行動は控え気味にしてたんだけど、
この作品は期待してもいいかもしんない。

「箱折連続殺人事件」という猟奇的な殺人事件(人の関節を逆に折って殺す手口)を追う刑事が主人公なのですが、
わりと序盤に捜査の過程でその犯人と接触がある。(※まだ気づいてはいない)
その二人を軸にして、物語が周囲と過去を巻き込みながら転がり始める…。

こんな煽りでいいかな(w

残酷な描写もあるけど、それだけに命の真髄に迫るような展開になるのではないかと期待しております。

次巻、愉しみです。



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2017年9月15日 (金)

約束のネバーランド

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『約束のネバーランド』
(原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか/集英社)を読んだ。

現在、5巻まで発売中で、とりあえず一段落ついた感じなので、
御紹介してもいい頃合いかと思いまして。

グレイス=フィールド・ハウス(GFハウス)に住む孤児たちは日課としてテストを受けて、
後はただ愉しく遊んで暮らす毎日を送っていた。
優しい"ママ"という母親役の女性一人で、何十人もの子供たちの面倒を見ている。
主人公のエマたちはそんなハウスで明るく暮らしていたが、…?

‥若干、ネタバレしないと面白さをどうしても伝えられないので、
ほんの少しだけ書きますと、
あるきっかけで、そのハウスが、鬼たちによる人肉農園であることを知るわけです。
つまり、自分たちは、家畜だったと。

それで、天才的に頭のいいノーマンの企てで、
エマと子供たちは脱走することを決める。

この大枠の設定は『アイランド』だったり、最近の『進撃の巨人』や『暗殺教室』だったりそのあたりからだと思うけど、
細かい味付け部分が『赤毛のアン』だったり『ピーターパン』『あしながおじさん』とか児童文学の名作だったりする点がかなり良いセンスではないかと。

脱走して外の世界がどうなっているのか?

『進撃の巨人』の最初の頃に僕たちが期待していた展開に近い気がする。
(※あちらはあちらで良かったと思うけど。)

どれくらいこの先広がりがあるのか判らないけど、
なかなか期待出来そうなので、読み始めるから、今かな、と思います。

読書の秋にでも是非、どうぞ。




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2017年7月21日 (金)

思い出のマーニー

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公開から随分経っておりますが、
とうとう米林宏昌監督の『思い出のマーニー』を観ました。

レビューなんかを観ても高評価のようで、
多少は気になっていたので、
わりと真剣に観ることにしました。

感想としては悪くなかったです。

ただ、年齢的なものか、性格的なものかは判らないですけど、
…表面的に観ると結構、感動作なんですけど、
つい深読みしてしまい、
感動したりとか、、、そもそも感情を揺さぶられることのない作品だったってのが正直なところです。

別のこと考えてしまっている時点で、演出力が弱かったりして物語に集中出来てないからだと思うので、
せいぜい65点くらいの映画として自分の中での評価は落ち着いています。

物語は、幼い頃に両親を亡くした少女・杏奈が、
喘息の療養として北海道の田舎町に行くところから始まります。
ある原因もあり、杏奈は心を閉ざしておりまして、周囲と馴染めずにいます。
そんな彼女が、なんとなく発見した海辺の湿っ地屋敷で、ふと出逢った謎の少女マーニーと交流を持つようになり、
次第に心が溶解して行く、といった内容です。

まぁ、イギリスの名作児童文学を基にしているので、
そんな入り組んだ話しでもないのですが、
その辺は丁寧になぞっていて、いかにもジブリらしい作品になっておりました。

----------------以下、ネタバレ------------------------------------------

ただ、アリエッティの時もそうでしたけど、
この監督さんは自分の置かれた現状や心情なんかを投影して作品を作るタイプのようで、
その辺がこの作品を薄っぺらいものにしている原因なのではないかと思います。

つまり、湿っち屋敷はスタジオジブリで、
自分を育ててくれている今の親にあたる人が、役所からお金を貰っていることで、
主人公は自分への愛情に疑問を抱いているわけですが、
その叔母さんは鈴木プロデューサーって感じ。
さしずめマーニーは自分が憧れていた宮崎アニメってところで、
見守っている爺さんは高畑勲みたいな感じで、
周囲の人を役に当てはめて作っているようです。

そういう作り方が悪いわけではありませんが、
この監督さんはまだ若いし人生経験が多分弱いので、
宮崎駿みたいなのようなものを感じない、薄っぺらいものになるしかないのだと思います。

パーティーのシーンなんかでは、アリエッティの後に担ぎ出されて体験した映画祭なんかでの居心地の悪さが、
良い感じに演出出来ているし、
今後、いろんな経験を積んで行けばそんな風に活かせれる方だとは思います。

けど、この段階ではまだまだ物足りないという印象は拭えませんでしたかね。

まだ未見ですが、多分、『メアリと魔女の花』でも、
魔法のホウキが折れて(スタジオジブリの解散)、それでも自分たちの力で新しい魔法を手にするんだ、みたいな話しになるんじゃないかな~?
…なんて思いますけど、
正直、今のところ興味は無いです。(※確認のために何れ観るつもりですが)

-------------------------------------------------------------------------

そんな感じで、
中高校生くらいの人にはオススメできる良質のアニメ作品だと思います。




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2017年6月30日 (金)

星の瞳のシルエット-青春フィナーレ-

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柊あおいさんの『星の瞳のシルエット-青春フィナーレ-』を読んだ。

『星の瞳のシルエット』は今から30年前に『りぼん』での連載終了した作品ですが、
当時、その世代の女子には絶大な人気がありまして、
僕がしょっちゅうバカにしていじめてた同級生の女子に借りて読んだのを記憶しております。

幼い頃に出逢っていた香澄と久住君が、中学生(?)高校生(?)になって再会して、
三角関係とかいろいろあってのオーソドックスな物語でしたが、
なんか胸キュンな感じがしたをよく覚えています。

そんなに巧いって漫画家さんでもないのに絵にも言葉にも不思議な魅力がありました。

男のファンと違い、
今の時代になって大っぴらに懐かしがったり語り合ったりされないのは、
読んでたのが女性ばっかりだから?なんて、ちょっと不満に思わなくもないですが、
その火種みたいなものはずっと静かにあったのでしょう、こうして続篇ともいえる短編作品が、
一冊分も描かれたわけですから。

しかも、後半140ページは単行本化に向けて怒涛の描きおろしというからには、
もう即買いするしかありません。

内容はやっぱサプライズして欲しいので、書かないですけど、
良くも悪くも"続篇"といった感じで、
あくまでもサイドストーリーな感じではありましたけど、
冷静に読めないほどあの頃の甘酸っぱさも感じながら、
それこそ時代が激変していった後に振り返ると、逆に乙女の恋愛観は普遍的かも知れないとか強調的に考えてみたり。

なんて、いろいろ考えたくもなったのですが、
正直、香澄たちがあのまま大学生になって、こうした青春時代を送ってくれていたこと(またはそう描いてくれたこと)をとても嬉しく思ったし、
ほっとしたっていうのが感想のすべてかもしれないです。

あと、細かいところで言っておきたいのは、
時代考証もあって、携帯電話とか出てこないのは素晴らしかったです。

もっとこの先の彼女たちの成長を見守っていきたいところですが、
多分、流石にもうないのかなぁ~。。フィナーレってタイトルだしな~。。

少しだけ期待してますけど。。

そんなわけで、久々にアラフォー女子にオススメの一冊です。(w



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2017年5月12日 (金)

ど根性ガエルの娘

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大月悠祐子さんの『ど根性ガエルの娘』(白泉社)1&2巻を読んだ。

何かのきっかけで、ネットで数話読んで、
大好きだった『ど根性ガエル』の作者である吉沢やすみさんの荒れた姿を間接的に知り、
凄くショッキングだったのですが、
一体、どのようにしてあのようなギャンブルに狂ったような彼と犠牲になったその家族が和解したのか、
その辺のことを読めたらいいな、と思い、2冊まとめて購入。

内容は、娘である大月悠祐子さんのエッセイ漫画で、
父親の吉沢やすみさんの家族を巻き込んだ荒れた生活ぶりとかが、
今の再生した家族の姿と一話の中で対比的に描かれるといった、
少々、ほのぼのとした漫画でした。

…と思ってたのですが、
2巻くらいからかな?
さらっと描いてるけど、ところどころ「ん?」と思うような、箇所が出て参りまして、
巻末予告でやたら「衝撃の15話!」みたいな煽り方しているので、
ネットで調べてみたら、この2巻の後に物凄い展開になっているとかで、
なんか、今、この段階で感想なんか書いてて大丈夫なんか?!って気がするけど、
(※その15話とやらはネットで見れてません。)
なんかそんな状態だそうです。

本屋で見つけたとき、
同時に2巻刊行とか、なんか急いでる感じがしたのはそういうわけか。。。
(※2巻で完結してるのかと思ってた。)

さらっと読めて面白かったんだけど、
多分、さらっと読んでちゃダメな漫画だったんですね?(wcoldsweats02

…そんなわけで、
次巻が無事に刊行とれることを願いつつ、
その時にあらためて感想書かせてもらいます。

そっか、まだネタフリみたいな段階なのか…。

噂ではかなりヘヴィーな展開になりそうなんで…。

…本屋で見つけて「これ、好きー!」ってノリで買ってた自分を恥じるッ。



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2017年3月16日 (木)

プラチナエンド

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大場つぐみ(原作)&小畑健(作画)の『プラチナエンド』を読む。

言わずと知れた『デスノート』『バクマン。』コンビの新シリーズで、
現時点で5巻まで出ている。

死神が憑りつく『デスノート』とは逆に、今度は天使が憑りつくといった、
まるでセルフパロディのような設定で、
どんな人助けをするのかと思いきや、
『デスノート』かそれ以上にひとを殺める展開となっていて驚いた。

天使も死神もどちらも悪魔なのだろうか(w

もう少し設定を詳しく書くとこうだ。

13羽の天使が、それぞれ選んだ人間を次なる神候補とし、
999日の期間でどの人間を神にするのかを決定するというのだ。

天使に選ばれた人間にだけ天使の姿が見える、というのは『デスノート』と同じ設定だけど、
能力として与えられる羽と矢(※詳細は漫画参照)などが物語の展開に大きく影響している。

簡単に説明すると、
矢には赤と白があり、
赤は33日間刺した相手に激しく愛されるのだが、
白は刺した相手を殺す。

(大雑把な説明になるけど、)
それで、持ち主が死んだらその矢がもらえたりするもんだから、
厄介なことになっていく。

神候補の中のひとりが『デスノート』の夜神月みたいな奴で、
他の神候補を殺してしまえば自分が神になれる、と考えたからさぁ大変。

かくして、
主人公の架橋明日(ミライ)とその仲間となる者たちとの生き残りを賭けた闘いが始まるのであった。

もっと頭脳戦になるかと思ってたけど、
案外いかにもバトル漫画な印象は強いです。

姿を隠すために、ヒーロー戦隊ものの衣装を着たりするからビジュアル的にもそんな感じになってしまってるし…。

もう少し現実味ある感じの展開を期待してたので、
その辺がちょっと気がかりだけど、
なかなか面白く読んでいます。

ヒーローもののちょっと変わったタイプの漫画にしようとしているのかもですね。

今後にも期待です。





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2017年2月16日 (木)

はるかリフレイン

『僕だけがいない街』の9巻を読んだのですが、
(物語的には8巻で完結しており、)おまけの1冊にしては結構読める内容だったので、
満足しつつ、ほっと落ち着いた感じでした。

そんな読後感を味わいつつ、
タイムリープものの作品でもなんかないものかとあれこれ気になる漫画を大量に購入してみたわけですけど、
今回御紹介することになったのは、
伊藤伸平さんの『はるかリフレイン』という作品です。Img_3058

1997~98年に進研ゼミの『高一Challenge』に連載されていた作品とのことで、
復刊ドットコムより復刻されていたのがタイミング的にもバッチシだった気がします。

高校生になって、幼馴染の啓太と交際を始めたはるかだったが、
学校へ行く途中に啓太が交通事故に巻き込まれてしまい、死んでしまう。

葬式にも出て悲しみにくれるはるかだが、
午後4時になった瞬間に翌日にまでタイムスリップ。

当然、よくあるこの設定の流れとして、
彼氏の死を防ごうとするのだが、
何度も失敗を繰り返すことに…。

全体に軽妙なコメディタッチで描かれてあるのもいいのですが、
あれこれ策を高じるも何回も失敗するという展開も面白い。

はるかのキャラクターもいい感じに間抜けで、可愛い。

そんな感じで、愉しく読み進んでいたんですが、
オチがちょっと変化球で、すごく感動した。

人生の無情というか、
そういう勉強なんかよりも大切なことをこの作者は高校生の読者に伝えたかったのだろう。

多分、それがちゃんと伝わったからこそ、
こうして多くの読者に支持され続けての復刊となったのでしょう。

つくづく、漫画の持つ影響力を気づかせてくれた一冊ですね。

作品を通して生まれた作者と読者の絆がこうして復刊に結びついたのでしょう。

そういう意味で、ほんとに幸福な作品だと思います。




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