
日本橋ヨヲコさんの漫画『少女ファイト』第15巻を読む。
2006年に連載開始した漫画も遂に15巻にまで達しました。
今回初めての御紹介とはなりますが、
ちびちびと読んで参りましてやっと新刊にまで追いついたことですし、
ちょっくらそろそろ書いておこうかな、っと。
高校の女子バレーボールを題材にしてるのですが、
バレー漫画というよりは青春群像の色が濃く、
単純なスポーツ漫画が好みの方はちょっと気持ちが乗らないかも、、ですが、
面白いのは間違いないです。
主人公の大石練(ねり)は小学生からバレーを初めてまして、
憧れの姉がいましたが高校の全国大会決勝直前に他界してしまいます。
そんなトラウマを経て、黒曜谷高校で本格的にバレーをはじめるのですが、
まぁ、いろいろあるわけです。(w
事件もありますが、
恋愛含め人間関係モロモロで、ほんといろいろ…(w
毎作、日本橋ヨヲコさんの漫画はいろんな人間関係が複雑に絡み合ってきたりするんですが、
だいたい2~3冊くらいで終わってますけど、
こんだけ15巻も続く話しになると人間関係が複雑過ぎるくらい複雑で、
よくこれだけの人間をコントロール出来るものだな、とただただ感心します。
それでいて不思議なのが、
いろんな名前が飛び交うのに読んでいるうちにだんだんフルネームで覚えさせられるのが凄いです。
自然なセリフまわしで、互いに下の名前だけで呼び合ってたりするかと想えば、
別の人が苗字だけで呼んでたりする、わざわざそんな複雑なことしてるのに、
読者の脳が受け入れてしまう、その脚本力たるや凄いです。
最近では年に一冊ペースで忘れがちではありますが、
不思議と全員覚えてられるのは、それだけキャラクターが肉体化されているからかも知れません。
キャラの設定段階で相当綿密に創り上げてるのでしょうね、伝わって来ます。
あとは、スポーツ漫画というジャンルなので、
上級生が出て来たときはイジメやシゴキなんかを予想したのですが、
みんない先輩でちょいと面喰いました。
ああ、この人はそういうベタな対人関係なんかよりも描くべきものを持っているのだな、と。
最後に、
漫画としては、キメの齣がぐっと寄りになって線の濃いイラストレーション的な強さで描くというスタイルが恰好いいなぁ、と想います。
15巻にもなりますと完全にそのスタイルを確立した感じで凄く安定感に繋がってて心地いいくらいです
物語は春高バレーの3回戦辺りで、
ここに来て総てがある人物の陰謀だとかそういうとんでもない伏線回収が始まってますけど、
決勝戦とかくらいでおしまいになって欲しくないですかね。
『キャプテン翼』みたいに彼女たちのその後その後も見てみたい気がします。
…長くなりましたが、
個人的に犬神鏡子が推しメンです(wってことで。
次巻の発売はたぶん、今年の夏ですか…待てない、、…けど、
確実に日本橋ヨヲコの真の意味での代表作になる作品ですから、
じっくり全力で最高のものにして出して欲しいですね。
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