ブラック・スワン
ナタリー・ポートマン主演の映画『ブラック・スワン』を観た。
日々真面目に、ただひたすらバレエの練習に明け暮れて来た優等生のニナが、
遂に念願の「白鳥の湖」の主役を演じるチャンスを掴む。
だが、当然ライバルは居るし、力量不足もあって悩みが絶えない。
「白鳥の湖」といえば華麗で純真な白鳥だけでなく、魔性の黒鳥も演じなければならず、
大役中の大役。
そのプレッシャーも彼女に重圧を与えるのだった…。
感想としては非常に善く出来た作品だったと想う。
サスペンス要素もすぐに判ったとはいえ上手く小出しにされているし、
何より全く飽きずに最後まで観れたのも善かった。
期待してた様なバレエ界を描いた話でもなかったし、
物語自体もそんなに斬新な気はしなかったものの、
非常に緻密に構成された良質の映画だとは想う。
「あなたの想像は100%覆される」とのコピーはあおり過ぎだと想うが。
さてさて、
問題点は最後にまわすとして、
まずはナタリー・ポートマンがとにかく素晴らしかった。
トレーニングで創り上げられたバレリーナの肉体は勿論のことだが、
わりと地味で暗いけどちょっと華のある主人公を見事に演じていた。
彼女無くしてこの映画は成功しなかっただろうし、
彼女の為にこそこの映画は創られたのだと想うほどだ。
あと、
前半のバレエ団の雰囲気とか練習風景の映像は凄く好きだった。
このバレエ団という密室でどんなドラマが展開されるのか、期待させられた部分だ。
結果的には後半にちょっと白けた展開(失礼!)になったけど、
それだけナタリー・ポートマンの本気振りが前半部分では十分堪能出来たってことです。
物語全体としては、
抑圧された少女期にあるような性への不安だったり嫌悪、
また過保護な母親に対する反抗、
そういう数々のストレスかの如何に逃げ出すのか、または戦うのか、
そう言った少女文学じみた作品だった。
それはそれで善かったし、
面白く観れたのだが、
やはり言っておきたいのは、
CGによる過剰な演出が逆効果だったという点か。
特に黒鳥部分で想いっきりCGで魅せるのだが、
確かにその方が判り易いし、派手な映像なのではあるんだけど、
あそこはやはり演技で魅せて欲しかった。
それが出来る女優だと想うし、
それでこそこの映画は傑作になったのだと想う。
後半の色んな幻覚部分も同様で、
判り易い分、映画全体が幼稚に想えた。
以上の様な理由から断言するけど、
もしCGなんて無かった時代にこの映画が創られてたら、
とんでもない名作になっていたことだろう。
実に勿体無いことをしたな、と言うのが正直な感想です。
その辺は御自身でご確認あれ。
ブラックでスマン。
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